書きたいだけ

病んだの人間の雑記

閉鎖病棟 帚木蓬生

精神病棟のお話

主人公のチュウさんと、死刑された秀丸さん、妊娠させられた島崎さん

他にもたくさんいるけど

そんな人たちの病気と罪と闇と、その日常の話

そしてそれに解決をつける、見出すお話

 

病気や犯してしまった罪、ひそんでる闇は

うっ、と思うような内容が多い

出てくる人それぞれに過去があり、病気があり

今なら、きっとすぐお薬で対処できることもあるんだろうけど

これは少し古い、小説

 

確かに重い内容もあるが

病棟での暮らしぶりや、患者さん一人一人の話が描かれてて

精神病棟ってこんなものかー、と取っ付き易くなる

例えば、閉鎖病棟以外は外出が許されてたり

お小遣いも、それの使い道も割と自由なこと

ご飯の内容とか、看護婦とのふれあい、病棟の行き来

開放病棟である様子

 

と、なんとなくのあらすじを意味もなく笑

私がこの本を読むのは、たしか3回目

初めては中学生、2回目は高校生、3回目は23になりたて

同じ小説を読み直したのはこの小説が初めてだった

こんな重くて息の詰まるような、悲しいような小説がまた読みたくなるなんて

2回目は生活に疲れて他のもあり、読み終えた時わんわん泣いた

退院したって報告したところで、堪えられなかった

小説で泣いたのもこれが初めてだったなあ

さっき3回目読み終えた時は泣かなかった笑

けどその後なんか色々泣いてしまった

例えるなら、深緑色

重くて辛くて、ねっとりしてるのに、さわやか

とりあえずみんな幸せになってほしいと思える話

別にこれを読んだから、幸せになれるとか

前向きになれるとかはないが

何と言っても読みやすい

読みやすすぎて、時間に注意、1つの章が何ページで終わるか確認して読まないと

時間を取られそうで怖い笑

 

閉鎖病棟とは名ばかりで、開放病棟の話ではあるが

何十年もそこから、自ら出ないと選択している人が多く

帰りたいと思ってても、外の生活を考えられない怖い

それだけで閉鎖病棟だなあ

 

なんでこの本を初めて買った時は、買ったんだろ

こんな話今なら買わないと思う笑

でも本当に面白いから、損はしてない